Kinakosan

マックイーン:モードの反逆児のKinakosanのレビュー・感想・評価

4.1
すごい才能と情熱。非凡な人だなぁという印象がとても強くて、自分のような才能も何もない凡人には共感できるものなんて無いのかなと思ったけど、そんなことはなくて、時々涙が出るほどだった。

どんなに恵まれた才能やチャンスがあって、たくさんの人に認められた存在だとしても、人間が孤独だということは等しく平等なんだなと思わざるを得ない。
それは不幸なことではなくて、ただ、そういうものなんだということを感じる。

それにしても激務すぎるな、笑。クリエイティブと会社経営を両立させることも大変だし、それに尽力した周りの人達や関わった人たちもすごいなぁ。そうさせる魅力があるということでもあるし、本当に素晴らしい才能、表現なんだと思う。でも、私生活も大切。そのバランスは人それぞれだと思うけど、バランス良く生きるのは本当に難しい。

人生の幕引きに関して、その人以外は結局のところはわからない。もちろん生きていて欲しかったけど、それもひとつの生き方であるんだよなと思ったりもする。

芸術や表現は生きる上で必要なものなのかということをたまに考えるけど、、、。もし無くなったら、死にはしないだろうけど、生きていたくないと思う気がする。何かを見たり聞いたり関わったりすることが、生きることの楽しみだったりする。それによって自分の感情が上がったり下がったり。

このドキュメンタリーを見て、やっぱり全ての事柄は相反するものと隣り合わせなんだなと感じました。
生と死、美しいものと醜いもの、繁栄と衰退、、、。光しか無い人なんていない。
だからこそ、惹かれる、華やかなだけのものにずっと惹かれる訳にはいかないので、笑。美しいのに怖いとか、気持ち悪いのに惹かれるとか、そういう感情になりたいのかもしれない。
Kinakosan

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