バナバナ

夜明けのバナバナのレビュー・感想・評価

夜明け(2019年製作の映画)
3.5
初老の涌井が行き倒れていた若い男を助ける。
彼は別に記憶喪失ではないのだが、自分をヨシダシンイチと名乗り、過去や、いきさつなどの話は一切しない。
しかし、涌井は彼を受け入れて自宅に住まわせ、自分の木工所で働かせるのだった。

最初は、お互い家族と上手くいっていなかった寂しい者同士が寄り添う話かな…と思って観ていたが、どうもシンイチにイライラしてきた。
シンイチは過去に自分がした事を後悔していると思っていたのだが、
その割には同僚の子が言っていた通り、周りを信用していない。
それは、過去がバレるのが怖いから。
結局、自分の罪と向き合わず、まだ逃げようとしているからだと思った。

ただ、ラストで彼は自分の本名を言えたから、私は他人が用意してくれた人生ではなく、ようやく自分の罪から逃げずに向き合う決意をしたのかな、と思いました。
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