空廻

夜明けの空廻のレビュー・感想・評価

夜明け(2019年製作の映画)
2.7
何かうまくいかない時、強い人ならきっと、その問題と向き合い取り組む。
でも弱い人は、どうしても逃げてしまうから、だいたい二通りの手段をとる。

一つは「押し付け」
時に優しさを押し付ける。
時に暴力で床に壁に押し付ける。

もう一つは「拒否/拒絶」
対象や環境から逃避をする。
逃げられない状態になったら自分や周りを傷付けてでも振り切る。

シンイチも哲郎も、またはその他の登場人物みんな、不器用でも相手と向き合い、受け容れようとした時は上手くいく。
だがどうしても上手くいかない時があると、露骨に押し付ける。露骨に拒絶する。

ヘタクソな人間達がやっぱりヘタクソな事に苦しむ。

映画の中で時間は結構経っているはすだけど、一日の出来事としてもいい。

だからこその夜明け。

腑に落ちないところや、突っ込みどころなど諸々あったけど、演者陣がとにかく素晴らしい。
それにその腑に落とさない感じをむしろ狙っていたのだと思う。

でももうちょっとだけ腑に落ちたかった。もうちょっとだけ。
空廻

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