何かうまくいかない時、強い人ならきっと、その問題と向き合い取り組む。
でも弱い人は、どうしても逃げてしまうから、だいたい二通りの手段をとる。
一つは「押し付け」
時に優しさを押し付ける。
時に暴力で床に壁に押し付ける。
もう一つは「拒否/拒絶」
対象や環境から逃避をする。
逃げられない状態になったら自分や周りを傷付けてでも振り切る。
シンイチも哲郎も、またはその他の登場人物みんな、不器用でも相手と向き合い、受け容れようとした時は上手くいく。
だがどうしても上手くいかない時があると、露骨に押し付ける。露骨に拒絶する。
ヘタクソな人間達がやっぱりヘタクソな事に苦しむ。
映画の中で時間は結構経っているはすだけど、一日の出来事としてもいい。
だからこその夜明け。
腑に落ちないところや、突っ込みどころなど諸々あったけど、演者陣がとにかく素晴らしい。
それにその腑に落とさない感じをむしろ狙っていたのだと思う。
でももうちょっとだけ腑に落ちたかった。もうちょっとだけ。