好き嫌いの別れる映画だとは思いますが自分としては楽しめた作品でした。
映像はさすが蜷川実花監督といったところで、鮮烈な赤が画面を占めていました。光の使い方であったり、カット割りも一枚の絵のように美しいと感じました。
またヒロインの玉城ティナさんがその赤との対比で、とても美しかったです。蜷川実花さんは女性の撮り方が本当にステキだと思います。一方で男性陣については、背景とは浮いているように感じられました。ただ役者さんたちの演技は素晴らしく、キャラの濃い登場人物をよく演じていたと思います。
ストーリーに関しては導線がなく、撮りたいシーンを詰め込んだように感じました。一つ一つの言葉やシーンはカッコ良くてもそこに重みがないという印象です。
MVを見ているような感覚では楽しめました。何かを伝えたり、エンターテイメント性に富んでいるという映画ではないとは思いますが、蜷川実花さんの世界を感じる作品だったと思います。人にオススメはできませんが、私は蜷川実花さんの世界に酔いしれることができました。
