このレビューはネタバレを含みます
ある日、奈落に落ちた女の話。
大好きな作品だったので、映像化に対して期待と不安が半々だったが、素晴らしい作品だったと思う。
殺し屋専門の定食屋、ダイナーのウエイトレスになったオオバカナコ。
元殺し屋にして天才シェフ、ボンベロ。
彼らの店にやってくる個性的な殺し屋達。
原作はハードカバーと文庫版の二つがあり、実は最終章がリライトされ、全く違うストーリーが展開する。
映画が、言うなれば三つ目のエンディング。
どれも甲乙つけ難いものだが、共通して言えるのは、最悪の状況の中にも、ちゃんと希望が示されていること。
映画版は若干恋愛色が強いが、それでもオオバカナコの成長や、ボンベロの心象の変化などは実に原作的で、作者へのリスペクトが感じられた。
映画でのラストに向かっての乱戦は、真矢みきさん演じる無礼図がとにかくカッコ良い。
ロケットランチャーとサーベルがこんなに似合う殺し屋がほかにいるだろうか?
また、斎藤工、小栗旬、コムアイ、板野友美など、メインで使えるキャストを、数カットで作品から消してしまうのも良かった。
個人的には、究極の六倍※ハンバーガー。
のビジュアルが最高。