すなみ

青の帰り道のすなみのレビュー・感想・評価

青の帰り道(2018年製作の映画)
5.0
ぐえ。これは。
かなり心に刺さりました。こりゃまたすごい邦画出た。
雰囲気が良い。映画観てる感ある。
青春。大人になっても青春。
変わらねえんだよ、何も。

夢を目指して東京に行く人、やりたいこともなく田舎でフラフラする人。
みんなそれぞれに傷ついて追い詰められていく。
追い詰められ方が迫力あるんですよね。そして妙にリアルで。
その中でも
一番ダメそうな金髪が一番幸せそうだったり、ダメそうなお母さんがしっかりしていたり。

夢を追いかけて東京に行った人よりも、田舎で、若くしてできちゃった結婚するような人が「幸せ」に描かれています。
普通の人になりたくなくて始めた創作だけど、いつの間にか普通の人がたまらなく羨ましくなるのは、クリエイターなら仕方がないのかもしれない。

説明しすぎず、でも少し考えればわかるようなカットのつなぎ方も心地よい。
「あぁ、この子はこういう状況の多浪なのね」、それで追い詰められたのね、というのが少しずつわかるのが良い。
おかげで飽きずに見れた。

人生、ひとつのきっかけで、壊れてしまうようなこともある。
だから、届けたい想いは躊躇せずに伝えようと思った。
相手の迷惑だろうがなんだろうがこの手を差しのべる。
そうしなきゃならないときもある。

あの時に「こうしていれば」「こうしていたら」そんなことを考えなくていいように。

一番心に刺さったのは
ある男の「最初は本当だったんだけどなぁ…」
です。
すなみ

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