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記者たち~衝撃と畏怖の真実~のikarushのレビュー・感想・評価

3.7
映画の冒頭で思ったのは、アフガニスタン侵攻からのフセイン政権打ち倒したイラク戦争と、90年代の湾岸戦争が、自分の中でごっちゃになっていたって事。
湾岸戦争やったのは親父(ジョージ・H・W・ブッシュ)で、アフガン侵攻からのイラク戦争やったのは息子(ジョージ・W・ブッシュ)という話ね。今さらながら映画見た事で現代史を再確認したわ(苦笑)。

それにしてもアメリカ国民の「振り上げた愛国心の矛先」を、「自国防衛のための先制攻撃」に利用したジョージ・W・ブッシュには頭が下がるね。
恐らくだけど血筋。
さらにブッシュ家は国内の銃擁護団体のロビイストなんだよね。戦争がカネを生む事について、幼児教育としてしっかり学んだんだろうなぁ。

てか真実に基づいた記事であっても偽りのゴシップであっても、ソースをでっち上げられたらジャーナリストではない一般人には真偽を判断するのは難解、というか不可能だよなぁと思う。

それと多くのアメリカ国民もまた、自由の名のもとに民主主義教育と愛国心を扇動的に植え付けられた、ただのフツーの人達なんだよなぁと映画見ることで改めて気づかされる。

そして2021年のノーベル賞。
平和賞を授与したのは、フィリピンとロシアの政権に批判的な立場をとっていたジャーナリストなんだよね。
授賞理由について「自由で独立し事実に基づいたジャーナリズムは、権力の乱用と戦争への扇動から人々を守ることができる(※)」と語られていて、まさにこの映画!という気がしたのでここに引用しておく。

それと戦争で被害にあった兵士のドラマのラストが、映画「西部戦線異状なし」みたいな演出で草生えたw

※:2021年のノーベル平和賞にフィリピンとロシアの政権に批判的な報道関係者|ノーベル賞2021 NHK特設サイト(https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2021/peace/news/news_06.html)
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