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記者たち~衝撃と畏怖の真実~のsomalのレビュー・感想・評価

3.9
こういった作品としては珍しく、自分が観賞した回と、その前の回は満席でした。

911からイラク戦争に至るまで 、真実を報道し続けたメディア(ナイトリッダー社)と、起こった現実を描いた作品。 副題の“衝撃と畏怖”が原題で、イラク戦争の作戦名を表しています。監督も自ら出演。

大統領の陰謀🎬を現代版にリメイクするとこんな感じになるのかな?なんて思いながら観賞しました。(ちなみに、作中も大統領の陰謀🎬の名前は出て来ます)
ゾンビと戦わないミラ・ジョヴォヴィッチを映画館で見たのはフィフス・エレメント🎬以来かな?

ブッシュJr.大統領と いわゆるネオコンの方々が実名と当時の映像で登場するので、まだ観ていないけれど、近々公開されるバイス🎬と合わせて観ると、より楽しめるかも。
とはいえ、ドラマとしてはパッとしないし、当時、興味が無かった人にはあまり響かないと思います。

イラク戦争に関しては、いくら国連安保理決議に基づく行動とはいえ、嘘の情報で起こした戦争に関して、起こした側が誰も裁かれていないし、亡くなったイラクの人々とその後のIS の台頭で亡くなった人々に対する責任を誰もとっていませんよね。10万人以上亡くなっているんですよ?(作品ではイラク戦争だけで100万人と説明)
軍務の経験も無い者が偽りの判断(今回の場合は恣意的)で起こした戦争で、兵士や一般人が亡くなる事は今後も続くのでしょうね。

政府の中に広告代理店の様に、結論ありきの偏った情報しか流さない部門があり、その情報を元に政府が決定を下してしまう恐ろしさ。
それを報じずに政府の発表するままに報道する、政府の広報機関になってしまったメディアの恐ろしさ。
そして、こういった作品を実名で作れるアメリカの素晴らしさ。

でも、もっと恐ろしいのはあと2ヶ月で、背もたれが肩までしかない、ドリンクホルダーにトレイが刺さらないこんな箱に1900円払わないといけなくなる事なのかもしれない。
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