感染した人の気持ちを考えないようにつくられるのがゾンビ映画だと思っていたので、違和感が最初からあった。いつの間にか、ゾンビは殺してもよいというルールが無批判に自分にあったことを知らされた。
伝染病回復者への人々の視線は近年のコロナ感染の状況のときと共通する部分があったことを考えると、この作品は身近な問題を考える契機となると思う。自分が罹患に気づかず感染させて家族がそれが原因で亡くなられた人たちはこの映画をどのような気持ちで観るのだろうか。
未知のウイルスに感染することが不可避でない以上、個人につきつけられた未来に続く問題だと思う。
