『RRR』ぶりのインド映画、ギリギリ滑り込みました!
『RRR』とは違った面白さをもった作品になっていて、インド映画の奥深さの一端を覗くことができた気がします。
政治や文化の側面が色濃く反映された、社会派なアプローチで撮られた本作は、映画を超えて考えねばならない問題がまだあることを強く意識させてきました。
言わずもがな音楽もダンスも最高で、キャッチ―で力強い歌詞や振り付け、編集の小気味良さに浸ることができました。
ただ本作はいい意味でも悪い意味でも整理がなされていない印象があり、全編を通して感じるゴチャゴチャ具合がかなりのノイズでした。
ミュージカル、ラブロマンス、コメディ、アクション、サスペンス等々、様々なジャンルを横断しながらストーリーが進んでいく様は、さながら『ラストナイト・イン・ソーホー』を観た時に似た感覚を味わうことになりました。
同作よりは1本の作品としてのまとまりが弱く、3時間の上映時間を冗長に感じてしまう部分でした。
終わらせ方に関しても、『RRR』程の興奮やカタルシスは生めておらず、衝撃的なオチを付けていながらどこか煮え切らない鑑賞後感で、首を捻りながらの帰宅となってしまいました。
もしかしたら、よりインドの政治や文化について理解を深めれば、味わい深いラストになるのかもしれませんが、現状の私ではあまり楽しめなかった作品となってしまいました。
まだまだインド映画に対する造詣がないに等しいので、また少しずつ勉強していけたらと思います!