ガミさんという大きな柱を失った物語は、大学出の学士さんだった日岡をバイオレンス刑事に変貌させていた。
なんか無理してバイオレンスやってる感じは否めない。ついてまわる違和感がやがて終盤の物語で昇華されていく。
そして本作では、バイオレンス度数激高い上林を投入。
しかし。
二人共、日岡を潰すための警察上層部の駒でしか無かったことの虚しさ。
かと言って、日岡と上林が手を組むわけじゃないのが良い。
徹底的に潰し合う。
暴力にはそれを上回る暴力で圧倒。
ラストの管理官の拳銃で上林を仕留めるのは、ある意味、溜飲が下がったが複雑なものを感じた。
ここまで頑張って抗争をとめてきた日岡が、懲役くらうんじゃないかと心配になったせいだ。
続編、見たいって気持ちも強かったし。
公安あがりのロートル刑事・中村梅雀さんが胡散臭いぞ。
いや、信じられるか? 奥さんいい人そうだけど…。
からの、あの顛末は期待を裏切らない流れだった。
奥さんは公安の協力者なのかな。
上林のチンタへの対応は、幼少期に彼がアル中の父から受けた仕打ちのまんまじゃないか?
アル中が、ジャブ中に変わっただけ。
自分は親を手にかけてのし上がった。同じような境遇のチンタは警察の犬になりさがった。
それが許せないんだろうけど。
忌み嫌う父と同じになっていくのは彼にとっては悲劇だろうが、自身で最期まで気づけないのが滑稽だった。
(気になった点)
・管理官役の滝藤賢一さんの芝居が大きい。見てる側のヘイトを向けさせるためだろう。
でも、今回もやりすぎ😅
(もったいない点)
・立ち回り(殺陣)が滅茶苦茶速くてきれいな人がいるなぁ、と思ったら早乙女太一さんだった。
彼が撃たれて、物語からフェードアウトした時に思わず勿体ないと。
アクションのできる役者さんは貴重。大事にせな。
(ツボったシーン)
・月刊CARPを読む上林。
カープ戦を見ている刑事たち。
郷土愛が端々に感じられる。