これ、ありきたりなアイデアの話題性だけかと思ってたけど、今のネット社会だからこそ通用する次世代エンターテイメントの一つであり、時代を象徴する怪作と化ける可能性をも持つ映画なのでは。
PC画面、スマホ画面、監視カメラ、テレビ映像など、全編なんとしてもなんかしらのモニターを通した映像だけで進行する驚愕サスペンス。普段我々が目にして使用する光景で構成されていくためテンポは良いわ理解しやすいわで自然と引き込まれるのは必然的。
最初は、それなりの理由があるとしても子離れしなさすぎな親父がパソコンを駆使しまくって執拗に娘と連絡を取る姿がちょっと気持ち悪くもあったんだけど、そのネット警察っぷりが二転三転する事件を紐解いていくのだから面白い。
この手の映画でよくあるのが「こうすればいいのに/設定変えればいいのに」というような揚げ足をとるような言動だが、この映画では普段自分らがスマホやパソコンでやってるスピードと操作方法がそのまま使用されてる感覚だからストレスフリーで没入感がすごいけど、代償として記憶に残るようなシーンや台詞はないため一過性に過ぎない今に観るべき。
