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戦慄の絆のmikanmcsのレビュー・感想・評価

戦慄の絆(1988年製作の映画)
3.5
ずっと以前に鑑賞してキショい記憶だけはあるものの、内容を忘れたので何十年かぶりに恐る恐る鑑賞。

オープニングから気色悪い中世の版画のオンパレード。一卵性双生児の不妊治療専門医兄弟が、有名女優を診察したことから始まる地獄絵図。ネタバレ回避で細かい内容は書きませんが、まあ胸糞で気色悪いエピソードのてんこ盛りで、どこ切ってもクローネンバーグでした。全体的には静寂な雰囲気で、血や内臓を見せるなどの直接的な描写は少なめ。あえて「見せない」ことで、かえって観客のイメージを刺激する。後半に出てくるオリジナルの手術器具なんて見るからに凶悪で、ヤバい感全開。

ということで本作の「やな感じ」を終始楽しみましたが、なんで色恋沙汰で始まったのがあの結末に至るのか、はよく理解できませんでした。(表向きはクスリの影響とか兄へのコンプレックスとか、一心同体とか色々言えそうですけどね)

原題 Dead Lingersの意味がわからなかったので調べたら「そっくりさん、生き写し」という意味だそうです。(Deadは強調で「死ぬほど」って感じらしい)繋がってないけど、繋がってたんだね。。
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