ドラッグから抜け出せない息子と、やめさせようとする父親の物語。
回復したと思ってもまた何度も戻ってしまうつらさ。息子も父親も、つらい。
どちらの気持ちもわかってつらい。
陰鬱とした生活を送っている中で、「これだ」という救いをみつけた息子。
それが不幸にもドラッグだったという事実。
彼にとってそれがあまりにも理想的で神々しいものであれば、それが例えドラッグだとしても、他人にやめろという権利があるのかどうか。純粋に「弱さ」だけで片付けられるのか。これは本当に難しいテーマです。
本作でも、父親同様、何度も裏切られ、うんざりします。でも、痛みもわかる。
観終えてスッキリはしなかったけど、ドラッグ更生ものにありがちなドラマチックさは無く、淡々とリアル。2人の演技が素晴らしかった。それだけでも観る価値がありました。つらいけど。
実話がベースになっていて、回復して8年経つそうなので、それには救われました。