chisato

愛がなんだのchisatoのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.0
2025/03/13
6年ぶり再視聴。めちゃくちゃ感想が変わって、やっぱ人は変わるんだなって自分の感性の成長を感じれて嬉しかった。

大学生の私は「女が都合よく使われてる」ってことだけに過剰反応してしまったけど、この映画の凄い所って人間の自己肯定感の低さとか、愛されたいとか、人間の持つそういう独りよがりな暗い気持ち?にフォーカスしてる所だなって思った。

成田凌の役柄忘れてたけど、役としてはパッとしないどこにでもいそうな社会人なんだよね、成田凌ミスキャスティングじゃないか?どうしてもクズ男のイメージが強いから、遊ばれてるという面が強調されてしまった。本当はもっとボサっとしてて、たまたまテルに好かれて胡座かいてしまっただけの男の子。岡本天音とかにやってほしいな。

エーリッヒフロムの名著『愛するということ』には、現代人はもっと「人を愛せ」ってメッセージ伝えてるけど、逆にこの映画見ると「人を愛しすぎると嫌われる」とも読み取れてしまう。それは自己満足での愛=執着だから?じゃあ本当の意味での人を愛するってどうすれば良いんだろう?

テルは自分から連絡することはなくて、毎回マモちゃんからの連絡を待ってる。(会えば尽くしすぎるけど)連絡については一線引いてるのはエーリッヒフロムで言う「配慮」なのでは?相手が欲しいタイミングで自分の愛を伝える、これって結構難しいよね。

最近の私は傷付くのが怖くて人を好きになる事に大分臆病になってしまったと思った。人の気持ちばっか考えて憶測ばかり。テルみたいにあんな一途に人を好きになれるの羨ましい。然るべきタイミングで自分の好意は相手に伝えないといけないな。

↓自分の過去の感想への反論で、人に恋心抱くのは良くて、その伝え方をよく考える必要があるだけだった。完全受け身になるのは良くない。考え方が変わっても今も昔も私は恋愛が下手な事には変わりない


若葉竜也演技上手い、別荘で静かにキレるシーンリアルすぎた。最近はすっかりイケメンになってしまった?けど、昔のこの名脇役感良かったな

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傷付くから二度と見たくない。
セフレ関係をピックアップしてる作品は割とあるけど、ここまでリアルだと気持ち悪くなる。後半は少し小説っぽくなったから落ち着いたけど。ほんと、「執着」なんだよな。
女は恋心なんか抱いた時点で幸せになれないと改めて気を引き締められた
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