けーはち

初恋スケッチ ~まいっちんぐマチコ先生~のけーはちのレビュー・感想・評価

2.9
'80年代に人気を博しアニメ化もされ、PTAの目の敵にされた品性お下劣セクハラギャグ漫画の映画化──というよりは原作を再解釈したオリジナルストーリー(原典に忠実な映画化については00年代に何度かされている)。

「初恋スケッチ」(これが原作「まいっちんぐマチコ先生」にあたると思われる)という作品を連載する漫画家の青年が執筆活動に行き詰まる中、廃校となった母校の取り壊しに反対する運動に誘われ、懐かしい校舎を眺めつつ彼は中学時代に憧れた女教師マチコ先生への想いを回想する。

本作品でも原作の特徴であるスカートめくりや更衣室覗きなどの品性お下劣セクハラ要素はあれど、お話自体は至ってフツ~に主人公の挫折➜原点回帰➜再起でまとめている──そのせいで、「いや〜ん、まいっちんぐ♡」がやたら取って付けたような趣になっている。

こういう違和感を誘う作品を見ると、気になって色々調べてみるのだが、どうやら本作プロデューサーであり「とちぎ未来大使」という町おこし担当の名士で、また音楽を提供しているi-nos綾という人が「廃校をテーマに」と脚本を直させたそうだ(※本人がブログでそう言っている)。彼女の計らいで栃木の企業が動く企画だろうし、そりゃ逆らえんなぁ。煮え切らない企画モノはかくして出来上がるのだ。

※ https://ameblo.jp/inosryo/entry-12418078873.html