まおう

ランボー ラスト・ブラッドのまおうのレビュー・感想・評価

3.5
ランボーシリーズ最新作は、メキシコのギャングに娘のように可愛がっていた少女を奪われボロ雑巾にされたランボーがクソギャング共に怒りの鉄槌を振るう!!!!

そもそもランボーシリーズについての知識は世間から見離されたベトナム帰還兵がどーのこーのくらいの知識とポプテピピックのパロディくらいしかない私ですが、もうなんかこれは単独作品としても充分楽しめました。っていうか1の頃の帰還兵への国の冷遇に対する反骨精神とか戦争の悲哀とかそういうテーマは爆風に消えた。完全に人の心を失った96時間、地獄のホームアローン映画。

娘の居場所吐かせるためにギャングを拷問にかけるシーンでカジュアルに骨飛び出したあたりで(あれ?もしかしてランボーってグロ凄い系?)って気付いたんだけど、後半の怒涛のギャングミンチシーンとか更に突き抜けすぎてて観客大爆笑だし最終的に拍手まで巻き起こっててもうなんかジョーカーに匹敵する狂気が渦巻いてた。ぶっちゃけ私もつられて拍手した。いや、あれは誰だって拍手したくなるでしょ…よくもまあやりやがった…

エンドロールでは今までの名シーンを振り返ってくれて私のような一見さんにも「実は今作のあのシーンは一作目のあそこのオマージュなんですよ〜」と教えてくれる懇切丁寧な親切設計。

そんなわけで、テーマ性とかモラルとか綿密なストーリーラインとかはドブに捨てた映画で批評家にはめちゃクソ不評みたいだけど、悪人が死んだ目のジジィにテンポ良く挽き肉にされるのを見てスカッとしたい観客には大人気なのも納得の一作。
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