カルロス・フェロが南米のディカプリオと呼ばれる所以がひしひしと伝わった。
サブの役者が全て霞むほど、魔力のように感じる整った容姿と構成。
出だしが物凄くスピーディーだっただけに犯した罪の構成が似たようなものに感じたから間延びしたように感じる。特に、中盤後半からラストにかけての流れは甘さを所々で感じた。
満たされない心の要素等シリアルキラーにしかわからない孤独を垣間見ただけに、その強さが持続させられたら凄い作品だったと思う。
この手の作品は不可解なキャラクターが好きなので、観客に寄り添う要素を強く感じたのが自分の中で特に惜しいと感じたのかも。
普通家庭との対比が良かっただけに、醜い泥臭さ・人間らしさに綺麗さと同じ程フォーカスを充てられていればもっと深みを感じる気がした。
主役も物語も綺麗すぎるというか…。
人間らしい闇を感じずあくまで傍観者にされた感覚を得た。
全然好きなんだけど、それがいい点でもあるし、と言ったところ。
南米×フランス映画を作ったら…の答えがコレな気がした。カメラワークと美術は凄く良かった。