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永遠に僕のものの厩務員のレビュー・感想・評価

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)
3.5
ー世界は泥棒と芸術家のものだ。
ーそう焦るな。宝石を盗んでるのに?違うよ、生きてるんだ。楽しまなきゃ。

血の色をした分厚い唇をなまいきに突き出して、殴られた頬を生肉で冷やす。盗んだ宝石を相方の股間にじゃらりと置いて煙草のけむりを吹き掛ける。ピアノから取り出した札束と拳銃を鍵盤の上に置いた時の音。倒錯とお耽美。

感情を吐露せず、罪の意識もなく、悪事を重ねるカルリートス。あまりに淡々と描写されるのでまるでなんでもないことかのように錯覚してしまいそうなほど。音楽に合わせて踊るのと同じように。
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