このレビューはネタバレを含みます
動きが少なく静かな作品なので中盤は少し長ったらしく感じる瞬間もあった。しかし後半部の真相が明かされるシーンに来ると今まで何気なく見ていたシーンが繋がって寒気を感じた。前半、中盤に度々登場する呑気な通報を劇場の観客も笑っていたが真相を知った後に思い返すとあの中にミケルの様な通報もあったのではと思いゾッとする。私たち観客にも罪があったのではと考え込んでしまった。
事件の真相自体はミケルへのミスリードがあからさまであったこともあり何となく読めてはいたが罪の意識認識のシーンは鬼気迫るものがあり、上述の観客の罪を問いかけているかのように感じられて印象的であった。