Hiro

THE GUILTY/ギルティのHiroのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.2
見事なアイデアとよく練られたシナリオ、周到なカメラワークによる逸品。デンマーク映画は余り馴染みがなかったけど、侮れんぞ。
本作品の肝は、電話からの"音"と、主人公がとる"間=沈黙"。この密室劇では"音"が唯一の新しい情報になり、"間"が観客に頭を使わせる時間になる。「あの音の意味は?」、「次は何が起こるのか」「電話の向こうでは何が起こっているのか」「、主人公は何を考えているのか」など…。
こんなアイデア勝負の低予算映画って日本でも撮れるよね。「カメ止め!」もアイデアに優れた作品だったけど、テイストは軽妙だった。一方こちらは重厚で終わった後も考えさせられる濃口の仕上がり。
結末を知ってもう一度みると、一度目と違う味付けに気がつくだろうか…と思わせるほど、気に入った作品でした。
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