THE GUILTY／ギルティのちどりのネタバレレビュー・内容・結末

演出の大勝利な作品。めちゃくちゃ面白かった……。

無音の緊張感、電話が鳴っているときの焦燥感の緩急がうまくて、劇場全体が息を詰めるような一体感を感じた。
主人公が大袈裟な演技をするわけでもないのに、顔や瞳を写し続けるだけでも飽きないしダレない。間のとり方がめちゃくちゃ上手い。
主人公の周囲の音が無音になるときや音が再び感じ取れ始めるときの差、画面の写し方や赤い光、闇、どれもこれもめちゃくちゃ良い……
大画面でほぼ主人公1人しか映らないけれど本当にずっと目が離せなかった。
これ家で見るより真っ暗で閉鎖的な映画館で観るのが絶対良い。


主人公に最初からあまり良い印象を持てなくて、イーベンを助けるためとはいえ暴走気味な主人公の動き方や傲慢な物言いがすべてラストの真相に響いてくる。
何もかもがタイトルに返ってくる。
観終わったあと大きなため息をついちゃった。良い作品だったな。