ベビーパウダー山崎

ローライフのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ローライフ(2017年製作の映画)
2.5
今さらのパルプ・フィクションな構成だが、決して善人ではない底辺の人々がだらだらしながら出来事の核心に近づいていく流れやグシャッと潰れる肉体破損などを見るとタラ坊よりS・クレイグ・ザラーっぽい。間抜けすぎるといくら正義感を持ち出されても乗れないところはある。マスクマンの怒りが終盤まで叫びで誤魔化されてしまうのも全然ダメ。覆面のくだりとか親と子の関係などそれなりに綺麗に回収していくシナリオ、上手いんだろうけど落語とか小話みたいで苦手。もっと意味なくヤリ逃げで良いのにと思ってしまう。
これぐらいで十分だと納得するべきなのか、暴力の真似事してもザラーには中々なれないと逆に思い知るべきなのか。汚職警官がモーテルのドアを蹴破りメキシコ人を連れ出す不穏な冒頭と終盤の首を切る揉み合いは悪くない。まとめてクズとバカしか出てこないが女性が勝利するのは現代的な感じ。