百日紅

KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- I プロローグ×ユキノジョウ×タイガの百日紅のレビュー・感想・評価

3.8
一言で言い表せない。
友人に薦められたこととSNSで話題になっていたことから気になって劇場に行った。
丁度応援上映をやっていたのでチケットを購入してシアターに入ると、平日の昼間なのに割とお客さんが入っていてびっくりしたことを覚えている。

すみません、と席に着くと隣のお姉さんはサイリウムやぬいぐるみを膝上に乗せていた。
応援上映に行くのは初めてだったので戸惑っていると、お姉さんに『誰推しですか?』と声を掛けられた。
「えと、初めて見に来たんです」と戸惑いながら答えると、
お姉さんはパンフレットを広げて、『どの子がビジュ好みですか?』とまた問いかけた。
何となくこのキャラクターかな、と指を指すと『そのキャラのカラーは緑なんで、これよかったらどうぞ!一緒に振りましょう』と半ば強引にサイリウムを渡してくれた。

上映が始まると拍手が起こったり、提供の会社のカットに『ありがとうーーーっ!』と叫んだりと館内はわあわあと賑やかに色めきだった。
アフレコをしたり、端々にお決まりの合いの手であろう言葉を言ったり。

映画は静かに見るもんだ、と思っていたが新しいものに出会った気分だった。
勢いとノリのあるストーリーにストレスなく鑑賞出来たし、応援ありきで作られた作品なのか、合いの手も応援も決して不快にならなかった。

エンドロールにまた隣のお姉さんは『ありがとうー!』と言ったから、私もちいさな声で「ありがとう」と言ってサイリウムを振った。
「ありがとうございました」とサイリウムを返すと、『楽しかったですか?』と聞かれた。
「とても楽しかったです」と言うとお姉さんは『嬉しいです』と言った。
なんだかその言葉に少しじーんときた。
百日紅

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