そんなもんかどんなもんか

キングダムのそんなもんかどんなもんかのレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
2.5
新作を見たいため1から見始めました。あくまで原作未読の映画で初めて見る人間の感想です。

いろいろな時代劇などを視聴しているせいか、なんだか映画の内容がとても薄く感じた。まああの尺の中で漫画の内容を全て詰め込むことなど不可能だし、あれでも脚本家はなんとか頑張ったのでしょうが、漫画未読の初見からしたら思い入れも何もなくトントン展開が進んでいくので置いてけぼり感があった。
主人公が王様と戦うまでの展開と動機には矛盾がなくそこは受け入れられたものの、山の民?たちと連携できるまでがあっさり過ぎてイマイチ受け入れ難い。山の王がそこまでして主人公たちと戦う大きな動機が視聴者に分かりにくい。どうして命をかけてまで戦えるほどのモチベーションに持って行けたのかあまり分からなかった。

アクションシーンは見事。剣術も素晴らしい。役者魂を感じた。本作の評価できるところはそこと長澤まさみの美しさだけかもしれない。
戦闘もなんかあっさりすぎた。レッドクリフみたいに色々な戦術や敗北を重ねてのある種の頭脳戦やまさかの戦法で大勝利かと思いきや山の民と組んで突撃してなんだかんだで勝利。えー、こんなすぐ勝つの?計画性あんまりなくない?あんまり喜べなーいって感じでした。三千対八万の大激戦を期待したのにそれも無し。もっと素晴らしい戦術や奇襲、頭脳戦などがあったら厚みが出たかも?

そして山崎賢人くんが無駄にあつすぎて好きになれないハイテンションキャラ。終始滑ってる感じがした。ついていけないクラスに一人はいる熱血野郎って感じ。クラスのみんなからは冷たい視線浴びるみたいな。
そして橋本環奈ちゃんのキャラも微妙。めっちゃかわいいし言動にある程度理解はできるものの、戦いもできないちびっこを貴重な50人の枠に入れるなやと思ってしまった。正直なぞのひっつき虫。わーわー逃げてる時なんて、なんで付いてきたん絶対邪魔やろ足手纏い!とイライラ。あまり思い入れもないため刺された時別にびっくりも悲しくもならなかったしむしろやっと刺されたかって思った。
あと場面転換がスライドショーみたい。普通に暗転かフェードとかでいいのでは。なんでそんな安っちい手法にしたんだ。理解できない。

キャスティングと演技は最高。ただただ尺が足りなかったのでしょう。尺さえあればもっと素晴らしい内容になっていたはず。
確実に悪くはない。評判ほどの名作ではなかっただけで。これからIIを視聴するので、そちらに期待したい。
あくまで原作読んだことのない人間の感想ですので悪しからず。