キョーカイ

キングダムのキョーカイのネタバレレビュー・内容・結末

キングダム(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

就活中に見ました。すごく元気、勇気をもらった。キングダム自体は食わず嫌いで読んでなかったけどこれを気に読もうと思った。

そして極め付けはエンディングで流れるONEOKROCKのwasted nights.。最高だった。見事にキングダムの世界観とマッチしていた。中国ロケを生かした壮大なスケール、大自然、ジャンプ系らしい勇気や仲間、強大な敵に立ち向かい打ち負かす勧善懲悪、すべてこの歌に現れていたと思う。本当にここまで作品にマッチしている主題歌を聞いたことがなくて驚愕だった。

キングダムファンからは映像化不可能と言われていたらしいが、見事に映像化に成功していると感じた。ただ、強いて言えば終盤の合戦シーンが少しお粗末かも。。。“殺陣感”が出てしまっていて、あれだけ敵がたくさんいたらもっとそこら中に敵がいる感じになるだろ…と思ってしまった。

俳優陣も非常に良かった。楊端和役の長澤まさみもすごく良かったし、橋本環奈、吉沢亮あたりもすごく良かった。敵役の本郷奏多もすごい良かった。

でもやっぱり一番は山崎賢人だった。一番重要なシーンでの「夢を見て何が悪い!!」っていうセリフがすごくジャンプっぽくて臭いんだけど、それが山崎賢人だとあんまり臭く聞こえなかった。それだけ役にはまっていたということだと思う。

敵のラスボスにはガチの殺陣のプロを呼んでいたりと製作陣の本気度が伝わってきた。「テラフォーマーズ」や「進撃の巨人」が安易な実写化に走り、信じられないくらいの駄作が誕生してしまったことを考えると素晴らしい映像化だったと思う。

信「夢を見て何が悪い?夢があるから立ち上がれるんだろうが。夢があるから前に進めるんだろうが!」
このセリフがすごい良くてしっくりきた。普段ならこういう臭いセリフ大嫌い人間だけど、これはなぜかしっくり受け入れられた。それはキングダムというストーリーの中でのこのセリフだからだと思う。王都を追われた王と親友を殺された田舎の少年が協力し、王都奪還を目指す物語。

王道中の王道だが、奪還までの道のりが本当に厳しい。限られた兵力で10倍の敵が待つ王都に入っていく。そして王都でもランカオやラスボス左慈が立ちはだかる。それだけ追い詰められた状況を乗り越えてきた状態で信が放つこのセリフ。
だからこそすごくしっくりきたし、wasted nights を聴きながらこのセリフを思い返すとなんだか頑張ろうという気になってくる。

娯楽映画としてもすごく良くて気分が最高になったし、なんかわからないけど勇気をもらった。