みさき

すべての終わりのみさきのネタバレレビュー・内容・結末

すべての終わり(2018年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

全体的な感想としてはストーリーもキャラクターも無難というかテンプレートそのまま引っ張ってきたような印象。

大雑把な顛末↓
折り合いの悪い未来の義父トムと主人公ウィルが、異変により消息不明になったトムの娘でありウィルの恋人であるサムを探しに行くロードムービー。
道中で山賊化した人達との攻防を繰り広げながらお互いに歩み寄り、絆が出来たとこでトムが死ぬ。
サムのご近所さんであるジェラミア(?)さんの山小屋に避難してたサムのところにたどり着くけど、サムに横恋慕したジェラミアに殺されそうになって殺す。
最後は2人でジープに乗って謎の雷雲?噴火?煙?から逃げるところで…
〜終わり〜

終わり方が雑で、なぜ突然異変が起こったのか、原因は何なのか、何も知らされないまま主人公がどうなるのかわからないまま終わる。
後はどうぞ想像力で補っといてください〜って放り出されて、最後まで真相究明を期待しながら観ていたこちらとしてはポカーンとするしかない。
「世界の終わり」っていう状況だともっと色んな葛藤とか心の動きがあると思うんだけど、特に深いものは無し。
混乱に乗じて出てくる悪い人たちもまぁ型どおりの感じ。
その人達とのバトルでも、主人公のドライブテクニックがすごいな〜くらいの感想にとどまる。
画は綺麗で質が高いけど内容がなぁ…
私の読解力の問題かと思って海外のレビューも見てみたけど「観んほうがいい」って言ってる人が多くて、みんなが言ってるからそうなんだ!!って安心するのは阿呆だけど、それなりの人数がこの感想になるなら映画としてはあまり魅力的じゃないんじゃないかなと思った次第です。

でも、肯定的に考えるなら、「世界の終わりって現実的にはこんなもんだぜ」って伝えたい映画とも取れなくもない。
実際世界が終わるくらいの異変が起こったら、何が起こったのか情報が入ってくるなんてまず無いだろうし、この後2人が無事生き延びたかなんて分からない。
「北のほうに行って安息の地を見つけましたとさ、めでたしめでたし♪」なんて御都合主義すぎるといえばそうだし、人生は続くのだから、観てる側だけにとって気持ち良いラストを無理矢理作りたくなかったのかもしれない。
…だとしてもあの終わり方はナシだと思うけどなーあ。

唯一良かったのは、途中で少しだけ道中を共にするネイティヴアメリカンの女の子。
あの子は味があったけどすぐいなくなっちゃったから残念。
みさき

みさき