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凪待ちのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

凪待ち(2019年製作の映画)
3.3
白石和彌監督が、ギャンブル依存症から抜け出せない男の再生を描こうとしたヒューマン・ドラマ。

木野本郁男(香取慎吾)はギャンブルをやめ、恋人の亜弓/あゆみ(西田尚美)と亜弓の娘の美波/みなみ(恒松祐里)と共に亜弓の故郷である宮城県の石巻に移住し、印刷会社で働き始める。
亜弓の父・勝美(吉澤健)は末期がんに冒されながらも漁師を続けており、近所に住む小野寺(リリー・フランキー)が世話を焼いている。
ある日、口論し母・亜弓に殴られた美波が母を心配させてやろうと遅くなっても家に戻らなかったため、郁男は亜弓を車に乗せ一緒に探しに出たが、ヒステリックになった彼女を車から降ろしてしまう。
そしてその夜遅く、亜弓は"事件"に遭遇する。
それを境に、郁夫は、やめたはずのギャンブル(競輪)に再びのめり込み、ノミやに入り浸る…。

「津波のせいで全部ダメになったのに、津波のおかげで新しい海になったんだ」

加藤正人のオリジナル脚本はやや甘さがある。
事件に絡むのは意外な人物だが、脈絡が乏しく、あまりにも突飛。
亜弓の父役の吉澤健が、この作品の要ともいえるとても大事な役を演じる。
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