てつこてつ

ドクター・スリープのてつこてつのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.8
まずは、1980年製作のキューブリック監督の「シャイニング」を事前に鑑賞していないと、ユアン・マクレガー演じる主人公のトラウマや苦悩、そして、何と言っても、クライマックスの雪山のホテルのシーンとの繋がりが全く理解できないと思います。

前作で6才の少年だったダニーも、46才の落ちぶれた中年男に成り果て、子供の頃に持っていた'シャイニング'(超常能力)も衰えてきている中、とてつもなく強い能力を持った一人の少女から、悪魔の化身である集団による連続殺人事件に関する情報がテレパシーで送られてくる。ダニーと少女は、力を合わせてこの悪魔の集団に立ち向かっていくのだが・・。

確かに、恐ろしいまでに映像や演出にこだわりぬいたキューブリックの前作のインパクトには敵わない。特に前半の主人公が少女に出会うまでが、若干長すぎる感がある。そこの部分をもっと詰めて2時間前後でまとめてくれていたら良かった。

でも、こちらの原作もスティーヴン・キングが執筆している事もあって、主人公の39年前の忌まわしい記憶が詰まった雪山の高台に堂々たる風格で建つホテルで、きちんと前作からのエピソードも引き継いで決着を付けるという展開は、前作のファンなら納得が行く人も多いと思う次第・・
てつこてつ

てつこてつ