このレビューはネタバレを含みます
これは、、、ハイブリット!!!!
「シャイニング」は映画も原作も好きなので、「ドクター・スリープ」も先に原作を読んでました。さて、本作は小説の続編「ドクター・スリープ」の映画化なのか、映画「シャイニング」の続編なのか、どのポジションを取るのかと、大変楽しみにしていました。
一方で、映画前作であるキューブリックの偉大なる「シャイニング」は、あまりにも絶対的存在が故に、自分の中の期待度をやや抑え気味にしていたのも事実です。そしていつも通りほぼ事前情報なしで。
そうした私の観賞後の捉え方は、小説「ドクター・スリープ」の物語をベースに、映画「シャイニング」の要素を上手く融合させて、さらに終盤は映画的に大胆にアレンジした印象。小説ファン、映画ファン、双方を巻き込む意欲作!まさにマジックです。
(これは、好きすぎて両方とも原作読んでいる私の感想です)
「シャイニング」同様、本作も小説と映画ではラストが大きく異なります。映画は、ダン・トランス(ダニー)が、自身の過去と決別、いやケリを、折り合いをつける話なんだと解釈しました。
「シャイニング」もですが、原作小説の持つ情緒的な側面が、やはり時間的な制限やエンタメ要素がより必要となる映画化にあたっては後退せざるを得ないのでしょう。そこが小説ファン側からすると若干不満と言えば不満ですが、映画ファン視点で言うと見事に仕上がっていたと思います。
しかし、
映画「シャイニング」を観てない、キングの原作小説も読んでない人は本作をどう評価するのでしょうか。
でも、様々な楽しみ方があっていいと思います。
↓以下、ネタバレ。「ドクター・スリープ」小説と映画の主な違い
①鏡越しREDRAMは映画演出。
②小説「ドクター・スリープ」にはオーバールックホテルは登場しません。
③だから、ホテルのバーのシーンは映画オリジナルです、が、素晴らしい!!!
③だからだから、ローズとのラストの対決シーンもまったく異なります。
④ダンは、、、、、。
「レディ・プレイヤー・ワン」で、やたら再現度の高い「シャイニング」のシーンを経験しちゃったもんだから、若干映像への感動が弱かったかもしれません。でも大満足です。
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観賞前レビュー/2019年6月14日
掟破り事前レビュー?
不勉強な私は、"みー”さんのレビューで、「シャイニング」に続編がある事を知り、小説「ドクター・スリーブ」をキンドルで購入し、イッキ読みしてしまいました。
原作の「シャイニング」の世界感を忠実に守りながら、描かれるのは全く新しい物語。
ただ、「シャイニング」は原作も映画も共に大好きな私ですが、原作の続編である小説「ドクター・スリーブ」を読んだことで、
なるほどスティーブンキングが語りたかった物語と、キューブリックが抽出して描いた物語は全く違うもの、である事を理解できた気がします。
果たして今回の作品は、続編として原作と映画のどのポジションをとるのか?
いや、まったく別な世界を見せてくれるのか?
「ドクター・スリーブ」の映画が新たに描き出す物語、楽しみにしたいと思います。