きみどり

ドクター・スリープのきみどりのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
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キューブリックの『シャイニング』を原作者スティーブン・キングが嫌っているのは有名な話。作家が削られたくなかったであろう肝の部分をやり直した感のあるいわば『シャイニング2.0』だった。

そのぶん『ドクター・スリープ』原作の見せ場(私見です)がやや割愛されてるが、超有名な「親作品」を2つももつ長編小説を映像作品に落とし込むにはこれくらいバッサリ切り落とさねばお話の収集がつかなくなるんだろうと思う。

有名なカメラワークの再現や、キューブリック好きへ捧げる「ファンならここ分かるじゃろ?」とでも言いたげなオマージュがそこここにあって、楽しかったです。

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スティーブン・キングの作品は個々の物語世界が場所や時間を超えてリンクしていて、広く深い。例えば、『ダーク・タワー』はほぼ全作品のパラレルワールドというか現世の要の存在。もちろん『it』にも通じている。
そして『it』のマイク少年(黒人の図書館司書)の父親は、『シャイニング』の黒人料理人ディック・ハローランと過去に浅からぬ因縁があって…。
というわけで、なんか意味不明なシーンがあったとしたら、それは小説読んだら分かるので、スティーブン・キングを読んで下さい!(←誰に言ってんだ)
80作以上あるけども!
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