芽

僕はイエス様が嫌いの芽のネタバレレビュー・内容・結末

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

dTVでそろそろ配信が終わるから
見てみようと何気なく見始めたこの映画。
そんな気持ちで見始めたことを
見終わってから後悔しました。
子供の純粋無垢な要素、
神様がいたとしてもいなかったとしても、
人々はただ祈る事しか出来ない、
祈る事によって人々の心は救われる。
宗教の信仰について、
綺麗に描かれている映画だと思いました。

東京から引っ越してきたユラくんは、
キリスト教を信仰している訳ではないので、形式的にお祈りを行っているだけ。
そんなユラくんの元にイエス様が現れます。
イエス様はユラくんが願ったものを与えます。
その願い事も子供が願うような可愛いものばかり。

自分にとってかけがえのないものは、突然無くなってしまうかもしれない。
だからその時その時を大切にしよう。大切に生きよう。と当たり前の事を再度思わせてくれる。そんな映画でした。

「助けて欲しい」そんな肝心な時にイエス様は現れない。このシーンもただ祈る事しか出来ない人間の心情等と重なり、心が苦しくなりました。
1番最後にユラくんが障子に穴を開けて思い出を振り返るシーンで胸がジーンとなりました。
冒頭で登場したおじいさんも今までの人生を穴を開けて振り返っていたと思うと…感情が溢れて止まらない。

様々な演出が、後々に繋がってくるし、
この映画はキリスト教の事を扱っている事もあり、映像も、音楽も心地よいものでした。
自分の語彙力が無いのもあり、
様々な事を書きたいのに、書けない。
そんな不甲斐ない私がもどかしくなります。
大人になった私が、忘れてしまっている事を再度思い出させてくれる。
この映画を見て少し心が浄化された気分になりました。
22歳での作品とは到底思えないくらい感動致しました。
この映画も出会えてよかったと思う映画でした。
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