ad

海獣の子供のadのレビュー・感想・評価

海獣の子供(2018年製作の映画)
3.2
さすがに抽象的すぎる。

大切なものは言葉では伝わらない、というのは確かにその通り。自分の中にあるもの、自分が見てきたものを言語化する際にはどうしても嘘となる。余計な言葉が増えたり肝心なことが抜け落ちたりして、あるがままを言語化しても正しく伝わらない。言葉を増やせば情報量が増えて正しく伝わるものでもない。(おそらくこの文章も私の真意を正しく言語化できているとは思えない)

説明的なセリフはたいてい無粋なものである。
だけどもう少しヒントになる言葉はあっても良かったと思う。それは単語でもいい。点でもいい。今作を観た者なら「ああ、そういうことね」って自分の中で単純化できるセンテンスをもてるくらいのものでいい。

言語化できないものは言語化できないままでいい。
だが言語化することを諦めさせることとはまた違う。
この辺原作だともう少し何かあるのかな。

深海と宇宙はよく似た世界だと言われている。
人間の細胞や神経を見ると宇宙の構造に似てるらしい。
宇宙から始まり、惑星(地球)は海を創り、生命は海から産まれた。
海って不思議。
終盤の映像を観てそんなことをぼんやり思った。

あと芦田愛菜は驚いた。めっちゃ上手かった。
ad

ad