東京ポロロッカ

海獣の子供の東京ポロロッカのレビュー・感想・評価

海獣の子供(2018年製作の映画)
4.0
五十嵐大介さんが描く重厚かつ繊細な線画をここまで忠実にアニメーション表現できたのは素晴らしいの一言。圧倒的なまでの"生命"の描写に開始10分で引き込まれます。
生まれてくる生命の美しさ、死にゆく生命のおどろおどろしさ、海と星と精霊と人と。五十嵐大介ワールドの魅力を余すことなく詰め込んだ愛に溢れる作品でした。

ストーリーが分かりづらかった、という意見をチラホラ見ます。実際、クライマックスシーンは「2001年宇宙の旅」を彷彿させる感じです。でもまぁ、劇中にもある通り宇宙の9割は未知の物質で構成されていて人には理解出来ないわけですからね?全部を理解しなくてもいいのかな〜?とか思います。(適当)

米津玄師さんの主題歌も重厚感があって本作の雰囲気にピッタリですね。さすが、原作ファンの米津さんが自ら手を挙げただけはあります。

個人的に好きな五十嵐大介さんの作品は「魔女(上下巻)」というオムニバス本なので、これを機に気になった方は是非読んで頂けると嬉しいです...!!