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マチネの終わりにのNightCinemaのレビュー・感想・評価

マチネの終わりに(2019年製作の映画)
3.7
すごく良かった。ロマンチックなものが観たい人にはかなりお勧めの映画。戻せない時間への後悔とか、それでも変わらない相手への愛情っていうのがギターの音色と合わさってもう涙なしには観られませんでした。

出会って何日かしか経っていないのにそれまで付き合っていた恋人を捨てる覚悟をしてしまう、っていう所に多少の無理はある気がしたけど、

刻々と過ぎていく時間というものと、人生は確実に死へ向かっているのだという事実がしっとりと伝わってくる映画でした。

死と隣合わせで不安な時に和ませてくれるのに、その陰ではとても脆く、そして想いを伝える時の蒔野の真っ直ぐさというのが人間臭くて好き。死に向き合い、じゃあどう生きるかと考えた時、大事なもの以外考えることが出来なくなる。

4年間が蒔野の音楽に力を与え、洋子の強さを生んだ。起きたことは変えられない。けれど未来になればその出来事に意味を見出すことができて、本当に大切なものも浮かび上がる。

2人の表情が本当に終始素晴らしくて、それを観ているだけでも感動でした。桜井ユキもどんな役でもできるんだと思った。
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