上映中にみたけど見返したので改めて感想をつけてレビューに。
やっぱりキャストが大物揃い＋好きな役者さんばっかりというのもあり演技と迫力には大満足。
それだけでなくストーリーもまた素晴らしい。最初は数学の天才である主人公が海軍省の不正を発くというスッキリ逆転物語かと思いきや、他の事情が入り混じっており圧巻されるような持ち運び方だと思う。どのサイドにいる人達もお互いただの平和主義者、もしくは極度な日本信仰者では終わらずに、裏に秘めているそれぞれの考えがあった点で、しっかりと日本のトップ近くにいる人達なりの頭の良さを描いていてよりリアルに感じられた。特に最後のカットシーンで櫂がみせたセリフと表情が何も知らない海軍が抱く期待と相まって、戦争というものをまた違った視点で皮肉的に表現していたと思う。
全体的に戦争の本当の恐ろしさや残酷さを直接的に描くことなく、戦争に関する映画ではあるがとても見やすくて純粋に映画として楽しめるようなものでもあった。フィクションとノンフィクションの安牌が素晴らしすぎる。あと単に私の好きなタイプでもあるから評価は高め。
