Natsuki

アルキメデスの大戦のNatsukiのネタバレレビュー・内容・結末

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

映画として、構成が完璧だと思った。
" 戦争映画"として観てしまうと意見が分かれてしまうと思うけど、ただのいち映画として観たとき、怖いくらい素晴らしい作品だった。
母の付き添いでなんの興味もなく観た映画が、まさか今年の暫定一位に躍り出るとは、、、!!!
戦艦大和が大敗する戦闘シーンから始まり、物語は大和の建設を防ぐというテーマで進んでいく。この時点で、「え?冒頭で大和戦ってたやん?え?てことは、こんなに奮闘してるけど失敗に終わるてこと?」という疑問でいっぱいに。しかしそんなことも忘れるくらいの中盤のテンポの良さ、クスッと笑える時折の明るさ。
なかなか良い映画かもしれないと思ったところに、さらに終盤の華麗なる伏線回収、そしてどんでん返し。最終的には大和は作られると、わかっていたはずなのに、驚かされた。数は正しいと自分が一番分かっている、だからこそ現れる美しいものへの執着心。序盤に出てきたこの櫂の性格が、最後のどんでん返しであんな形で活かされるとは、、。
そしてこの映画を素晴らしくさせている最大の要因は、間違いなく菅田将暉の演技だった。本当にすごかった、、、。台詞がないときの演技が、一番喋っていた。顔面が、喋っていた。もうこんな意味わからない感想しか出てこないくらい、すごかった、、、。平山氏に誘惑され堕ちていくときの顔、最後の涙を流す顔、、、完璧だった、、、。
エンドロール中にあんなに、良い映画を観たなと、満たされた気持ちになったのは初めてだった。素晴らしかったです!!
Natsuki

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