個人データがハッキングされ流出した街が地獄と化す。日頃SNSで自らを消費し合う女子高生もその被害者となり、匿名による暴力の渦に巻き込まれていく。『シャイニング』や『ハロウィン』のパロディで始まり、メタ的ホラー映画かと油断してたら大真面目にガチだった。やがて『わらの犬』から70年代日本映画（『ずべ公番長』シリーズらしい）を経て加速するヴァイオレンス。セーラムを舞台にしてある通りそのまま現代版魔女狩りだが、魔女によるリヴェンジ映画でありシスターフッドは何があっても揺らがない。星条旗をバックにF***な演説、マイリー・サイラス"We Can't Stop”で行進する地獄のチア・リーダーとマーチングバンド！
予め嫌悪感をもよおす描写を警告されるけど、残虐血みどろゴアは過剰。それでもやはり『スクリーム』や『ヘザース』など学園映画の流れを汲み、しかもホラー的に煽る撮り方にはケレン味ある。パーティガールでビッチだから何？とメンチ切る女子軍団、そして「後から生まれた」世代の戦いは続く。絶望的ホラーな世界を生き延びる側の実感が突き刺さる。
