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ふたりの女王 メアリーとエリザベスのAIのレビュー・感想・評価

3.5
フランスでの王妃生活に終止符を打ちスコットランドに戻ってきた、イングランド王位継承権第1位の人物でもあるメアリー。対してイングランドに君臨するのは、かの有名なヘンリー8世とアン・ブーリンとの間に生まれたエリザベス1世。同じ時代を生きた2人の女王の半生を描く ――――
と思いきや、主人公はメアリーです。それもそのはず、原題はMary Queen of Scots。

まずポスターのビジュアルが素敵。説明なんかなくてもどっちがメアリーで、どっちがエリザベスなのかが一目瞭然。これまで何度も比較されてきた2人を主軸とした映画なのだから、つまらないわけがない。カトリックとプロテスタントって何が違うの?という方には、ブーリン家の姉妹で予習することをお勧めします。

若さ故なのかそれとも生まれながらの女王だったからなのか、メアリーには強引なところもあるけれど、女王たらんとする女王として描かれていた印象。とはいえ庶民は宮廷内の事情なんて知る由もないわけで、実情とイメージとの乖離に心が痛みます。オーソドックスとは違った角度から描かれるエリザベスも非常に興味深いです。(だいぶ脚色されてますが)


そして忘れちゃいけない、トークイベントでいらした赤ペン瀧川さんのコメントにがっかりしました。ああいう感じのコメントしかできないのであれば、上映前に時間を設けるべきかと。上映後であれば本作がすきなひと、英国史に造詣の深いひとをお呼びして頂きたかったです。
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