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岬の兄妹のEDDIEのレビュー・感想・評価

岬の兄妹(2018年製作の映画)
3.9
あなたは彼らを見て何を思うか。
駅前でよく配られるあれを美味いと言いながら口にする彼らを。
真面目に語るべきか、ふざけるべきか。
彼らの生活や苦難は確かに重く切ない。
ただ一歩立ち止まり踏ん張ってみよう。
まだまだ出るぞ!
同情より喜劇と思いたい。

〈感想〉
あんなに…あんなに身構えていたのに、『岬の兄妹』めっちゃ喜劇やん。
確かに彼らの生活は現実問題として捉えればかなり重い。
しかし間違いなく話し運びは喜劇。
映画とはエンタメなのだ。

いやはや、やってることは最低なんですよ。
兄貴の方が。
自閉症の妹を利用してお金を得ることを覚え、歯止めが効かなくなっていくわけです。
詳細は言及避けますが、そんな人物まで客にしちゃうのかと。

ただ絶妙なバランスでコメディ要素を入れてくるんですよね。
片山慎三監督の話題作『さがす』も同様ですが、シリアスな作風ながら話し運びはコメディ。これは彼の持ち味なのかもしれませんね。
事前情報として色んな方の感想で“重い”という言葉ばかりが頭に引っかかり、仕事終わりの平日に鑑賞することを躊躇っていました。

実は時間も89分とサクッと観れる短尺ですし、意外にライトな語り口だったこともあり、全然重苦しい映画とは感じませんでした。

〈キャスト〉
道原良夫(松浦祐也)
道原真理子(和田光沙)
溝口肇(北山雅康)
中村(中村祐太郎)
白木(岩谷健司)
溝口弥生(時任亜弓)
坂本(ナガセケイ)
タケ(松澤匠)
ホームレスの男(芹澤興人)
くにお(荒木次元)
老人(杉本安生)
産婦人科医(風祭ゆき)

※2022年自宅鑑賞153本目
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