ジョディ

岬の兄妹のジョディのネタバレレビュー・内容・結末

岬の兄妹(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ただの鬱映画として扱ってしまうには勿体無いほど社会の縮図だった
貧困と売春、売春の嫌悪から許容、正当化の流れがあまりに厭な感じでよかった
性産業の沼、一瞬で手にした金を永遠の光だと捉えてしまう浅はかさが『あぁもうこれダメだな』って思わせてくれる
明暗のコントラストも良かった、空に舞う鮮やかなピンクチラシと灰色の街とか、夢の中で走れる兄の極彩色の遊具、それ以外は常にほぼ闇がかかったトーンで話が進む
強者が弱者を、弱者がさらに弱者を搾取して生き抜こうとする所、真理子ちゃんが仕事に前向きなのがリアルで嫌
障がい者の性欲をタブー視してしまう偏見が自分の中にあるのをありありと目の当たりにさせられる
売春をしないと生きていけない、ギリギリの生活、当事者の無力感とかはじめくんは見えてないんだろうな、正義って何なんだろうって思う
最後のシーンの電話、きっと真理子ちゃんの仕事の電話なんだと思う、これからも似たようなことを繰り返すんだろうな…
ジョディ

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