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隣の影の708のネタバレレビュー・内容・結末

隣の影(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

帰結:猫は気まぐれ。

以上です。ホント、この映画で言いたかったのは、結局そういうことなんじゃないのかと。

一触即発で何が起きるかわからない、終始不穏な空気感。「フレンチアルプスで起きたこと」と同質の、当事者は深刻だけど端から見ると笑ってしまうような感じ。ブラックコメディ的です。

映画において猫や犬の登場は、死亡フラグそのもの。そういう思い込みが自分の中で完全にでき上がっているので、猫が消えたときももしや…と思いつつも、猫の死亡の確認が取れないままで、結構な時間引っ張るってことは、絶対にオチとして生きた猫がひょっこり現れるんじゃないかと思っていたらビンゴでした。

猫が消えたのは絶対に隣の家の仕業だと決めつけ、仕返しにと隣の家の犬を剥製にして玄関に置いたシーンは、これまで自分が観た映画の中でも群を抜いてショッキングでした。きっと殺されちゃってるんだろうなという、自分の予想がすっ飛ぶくらい斜め上な展開。超怖い。そして、やられたらやり返して、憎しみが増長する負の連鎖の果てに、家主同士で殺し合いのようなバトルへ。それまでの鬱憤をお互いにぶつけ合って血みどろ地獄。

元カノとのセックス動画を見てオナっているのを、嫁に見られて三行半を突きつけられたアトリは、「フレンチアルプスで起きたこと」の父親と同質なクズっぽさを感じました。「男ってバカよね」で片づけそうなどこか憎めないクズさ。IKEAの前でアイス食ってピクニックしてる場合じゃないっつーの。

この映画で次々登場するエピソードは胸糞悪いけど、ずっとニヤッとしてました。
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