miho

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのmihoのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やっと見た。見てよかった。

前半は優しい画に癒され、昔ながらののほほんとした暮らしに思わず微笑んでしまうシーンばかり。お料理の場面すごく好き。のんちゃんの声が主人公にどハマりしてる。
でも後半、戦争が本格化するにつれて残酷な現実が、優しい画のタッチによってより残酷に映し出されていく。
よかったよかったと口々に言うけど、なにが良いのか。想像もできない程の苦しみの中で人の心が麻痺していく様子や、苦しみの中でも誰もが希望を持っている様子が心を打つ。途中から目が離せなくなる。
「泣いてばっかりじゃ勿体無い!塩分がね!」家族を亡くしても周りと支え合うために絞り出すセリフに、その心の強さに泣いた。ラストに出てくる母と娘のやりとりで娘ちゃんに自分の息子の姿が重なって、最後の最後になって号泣した。
戦争はこわい。
でも人は強い。

ところどころに伏線回収もあって、絵もストーリーも見事で綺麗な作品だった。
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