一先ずTIFFにて特別先行版を。片隅の世界を重層的に描く作品に、遊女にまつわるエピソードなど大人向けのレイヤーが加わり、より豊かな作品になっています。
当初の構想に沿っていることもあり、繋がりも滑らかです。とりとめなく淡々と進行していく日記のような形式が合わないひとには、より散漫に感じられるかもしれませんが、そのような形式によって紡がれる人間関係の機微はより深いものとなります。
2016年版を未見の方は、「予習」は必要ないどころか、邪魔にすらなりかねませんので、フォロワーの利益を享受して12月20日公開の際に初見で鑑賞されることを是非お勧めします。
