生殖ではない性行為の儀式によって悪しき存在を呼び戻すという話自体は好き。映像が話の内容についてきていないのは別にいいのだけども、注意がそらされるような小ネタが多くて集中力を削がれた。エッチな路線の映像と話の本筋がうまく絡み合っていない場面も多く、こうしたジャンルで壮大な話を扱う難しさを感じた。そこまで画面を分割しなくてもいいように思った。
蓮見クレアさんは黒目が大きいが、その目から光が失せているようなふうに見え、とても怖い。人間ではない何者かに見えてしまうという点ではビジュアルで勝利している。半裸で堂々と歩き回るところから神々しさも溢れていたが、この感覚はトビー・フーパー監督「スペースバンパイア」のマチルダ・メイの裸から感じた人ならぬ感じに近い。ここまで堂々とされると、見る側として引いてしまう感覚がある。
エクソシストのテーマのようなサウドトラックも微妙なオカルトさがあった。
