モスマンは実在する

226のモスマンは実在するのレビュー・感想・評価

226(1989年製作の映画)
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磯部浅一の熱血ぶりは側から見てる分には筋が通ってて、結局ヤバい主張を実行しているわけだからヤバい人間になるしか無い。急に我に帰っちゃう人は熱意が足りない訳であって。お前ら、それ相応のリスクを背負ってやり始めたんじゃねーの?分かってなかったの?という思慮の浅さを感傷で誤魔化そうとするのは映画としての作為なのか、それとも226事件そのものの持つテーマを描いていたということなのか。「俺は日本が変わるまで狂い続けるぞ❗️」という台詞はいいが、もうちょっと台詞で説明する以外の行動もほしかったところ。

冒頭で淡々と作戦を決行していくところが盛り上がるが、後半にかけて回想で尺を稼いだりしてくるのが全くもってつまらない。登場人物と家族のバックストーリーが説明されていないのに、「楽しかった家庭での日常」みたいな回想が急に来られても困る。泣かせる気まんまんな曲で盛り立てられても逆効果でしかない…