南森まち

mid90s ミッドナインティーズの南森まちのレビュー・感想・評価

1.8
兄に負けっぱなしの弟が、年上のワルのスケボー軍団に入りヤンチャをする…というお話。

監督自身の自伝的な物語なのだろうが、まったく共感できなかった。
13歳の少年が年長者に乗せられ酒や女に溺れるさまを見せて、「ボクは昔けっこうワルだったんですよー」という内容。そこにテーマや意義を見出すことはできなかった。
しいて言えば、終盤に将来のことを考える云々の話が出てくるが、『スタンド・バイ・ミー』の模倣にしか見えなかった。

『スタンド・バイ・ミー』よろしく、互いの少年たちの境遇の差の話が終盤出てくるが、全部それをセリフだけでやっちゃうのも良くない。そういう差は、セリフやストーリー上で見せてほしかった。
みんないつも「○ァッキン、シット!」ばかり言ってスケボーをやって酒を飲んで女とつるんでいるだけなので、『スタンド・バイ・ミー』のような個性の差がほとんど感じられなかった。

ウリである90年代半ばという時代性も、あまり表現されていなかった。
確かに、スーパーファミコンやプレイステーションは出てくるし、スケボーはブームだったが…90年代要素はそれだけ。服装も完全に2010年代。

終盤に突然ワル仲間がいいヒト風に描かれるけど、美化しすぎ。
大体こういうチンピラはカツアゲしてお金を稼いで、仲間が危機になったら平気で捨てていくから…

おそらくやっていたであろう、彼らの暴力的な面をほとんど表現しない点も違和感をおぼえた。
どう考えても、彼らのスケボー代や酒代は、マジメに生きている人からカツアゲや万引きで稼いでいる。そういう面を伏せるのは、私は消化できなかった。

濃厚なおねショタシーンが出てくるのが唯一良かった👍えっ、これPG12なの!?ダメじゃない?