toriten45

mid90s ミッドナインティーズのtoriten45のレビュー・感想・評価

3.5
ストリートに生きるティーンエイジャーたちの無軌道な日常、リアルな青春を描いた作品。『KIDS/キッズ』 ('95)に少し似ている?

90年代のロサンゼルスを舞台に、中坊なりたて(?)のスティーヴィーがスケボー兄ちゃんたちと出会い、居場所を見つけようとする過程を描いていて、『KIDS/キッズ』 ほど過激ではないものの、思春期の荒れた感情や心の痛みをリアルに捉えた作品です。

『KIDS/キッズ』が「現実の厳しさを突きつける作品」なら、本作は「痛みを伴いながらも、どこか救いのある青春映画」かな。ただ、ノスタルジックだけど、決して甘くない作品でもありました。

背伸びしてお兄ちゃんたちのマネして強がるんですよね。仲間に入れてもらうことで心の拠り所となる。ここはちょっとわかる気がします。

日本にも、例えば“トー横キッズ”のような、社会の片隅で居場所を求める若者たちがいます。でも本作は、ただの社会問題として描くのではなく、彼らの痛みや希望をリアルに映し出していたと思います。
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