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mid90s ミッドナインティーズのAbeCinemaTVのレビュー・感想・評価

4.3
TENETTENETTENETTENET…..って twitterがもう埋め尽くされていくのに嫌気がさしたわけではないのだけど、たまたま時間があうのが、TENETではなくこちらだったので鑑賞。

映画館でこういうちょっとアットホームな質感というかちょっとこじんまりした温かみというかなんて表現したらいいかわからないけど、大作ではない系列でここまで面白くて感動する映画久々に見た気がする。

主役の13歳の男の子がヤンキーグループに気に入られようとして、気に入られることに喜びを感じていって、決してそれを否定的に描いていない素晴らしい映画。もうなんかとにかくわかるわかるの共感の嵐。水入れてこいって言われて、嬉しそうにする彼。わかるなあああああ。

私は9歳下の妹がいるので、ルーカスヘッジスの気持ちもかなりわかる。家の中では態度でかいんだよね。わかる!そしてその権威が崩れそうになったときの恐れ、恐怖たるやすごいものがあるよね。

また、男子諸君にはたまらないシチュエーションがあります。あのシーンはすごい。1回目キスした時は2人とも真っ暗で、そのあとちょっと会話があって、もう一度キスする時は、主人公の顔だけ光があたっている。決心がついたなというのと、彼のここからどうなっていくか、というのがわかる。そこからさらに光が当たっていく…完璧だ〜。

ジョナ・ヒルの半自伝的な作品ということだけれども、どの子なんだろう。ルックス的には主人公な気もするが、映画を撮っている彼な気もする。まあ両方なんだろうな。大体こういう時って、本人の要素がバラバラに入ってるみたいな感じだよね。

画面のサイズのチョイスも抜群です。ビデオのサイズになっていて、それを撮っているのはジョナヒルなわけだから、やっぱり同じサイズのビデオを撮っているあいつが、ジョナ・ヒルの投影なのだろうか。
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