ぶみ

オーヴァーロードのぶみのレビュー・感想・評価

オーヴァーロード(2018年製作の映画)
4.0
戦場に潜む、恐るべき人間兵器!

ジュリアス・エイヴァリー監督、ジョヴァン・アデポ主演によるアクション。
第二次世界大戦下、ナチス占領下のフランスで、ドイツ軍が保有する電波塔の爆破を命じられた米軍兵士等の姿を描く。
主人公となる兵士をアデポ、ワイアット・ラッセル、ピルー・アスベック、ジョン・マガロ、イアン・デ・カーステッカー、ナチス兵をピルー・アスベック、村に住む女性をマチルド・オリヴィエが演じているが、カート・ラッセルの息子であるラッセルを除けば、主演のアデポを含め、正直あまり耳にしたことのない名前ばかり。
物語は、電波塔の爆発を命じられた兵士が輸送機でフランスに移動するシーンでスタートするが、いきなりクライマックスかと思えるほどの迫力であり、本作品のクオリティの高さに驚くことに。
その後、中盤までは、村に侵入した兵士等がドイツ軍と対峙する戦争ものとして展開し、ここまででも十分楽しめるものとなっているが、本作品の真髄はここから。
アデポ演じる主人公が電波塔に侵入すると、そこには驚くべき真実と、それに伴う敵と相対することとなり、戦争ものでありながら、スリラー、ホラー色が強められ、最終的にはアクションで締めるという、何ともお腹いっぱいな展開を見せてくれる。
タイトルである『オーヴァーロード』とは、連合軍が実際に展開したノルマンディーの戦いのコードネームであり、史実とフィクションが重なり合っているのも面白いところ。
軍事アクション、スリラー、ホラーがリアリティ溢れる映像で描き出され、カロリー高めのフルコースを味わったかのような感覚に陥る良作。

答えが常にあると思うな。
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